修学旅行の変化【民泊 運営代行 北海道】
2024/11/18
インバウンドの増加によるオーバーブッキング問題により、修学旅行も内容の変更を迫られています。
今回は具体的に見学場所や内容の変更を実施している活動に付いてご紹介したいと思います。
我々宿泊業に携わる立場として、とても参考になる内容だと思い、ご紹介することとします。
長いので、内容は2回に分けてお届けします。
まずは、第一回目です。
修学旅行で人気の京都
混雑を回避して「学びの旅」を実現できる体験プログラムとは?
松栄堂の薫習館
みなさん、こんにちは。日本修学旅行協会の竹内秀一です。
中学校・高校の秋の修学旅行シーズンもピークが過ぎた頃かと思います。
コロナ禍の時期を含め、中学校の修学旅行の旅行先として常にトップを占め、高校の修学旅行でもいつも上位に位置しているのが京都です。京都への修学旅行といえば、清水寺や鹿苑寺金閣、伏見稲荷大社などの神社仏閣をはじめ京都に遺された多くの文化財を巡る歴史学習が定番ですが、このような人気のスポットが外国人観光客の急増などによって大混雑。生徒が楽しみにしている班別自主行動も、計画した通りには実施できなくなっているという声が多くの学校から聞かれるようになり、旅行先の変更を考える学校も現れ始めています。
京都の定番スポットを訪れる価値はもちろんありますが、京都全体を見わたせば、それら以外にも「学び」の効果が期待できる数多くの資源があります。今回のコラムでは、混雑を避けて「学びの旅」が実現できる京都市内の新しいプログラムと、今、注目されている「海の京都」(京都府北部)、そのうちの舞鶴市のプログラムを紹介します。
探究学習の入り口「Q都スタディトリップ」
京都は、平安遷都から現在に至るまで、たびたびの戦乱や自然災害、疫病の流行、飢饉などを経験してきたにもかかわらず1200年もの間、都市として続いてきました。それは、伝統を守りながらも時代に応じて革新を繰り返し、様々に工夫することで「住み続けられるまちづくりを」(SDGsの目標11)を進めてきたからです。
京都市と京都観光推進協議会は、「探究的な学習」のためのコンテンツを「Q都スタディトリップ」としてプログラム化し提供しています。
生徒たちが京都のまちを歩いていて「なんでだろう?」と思ったこと、それらが「Q」として、ウェブ「Q都スタディトリップ」にリストアップされています。そこには、Qに紐づけられた施設や企業・旅館などが「Qスポット」として紹介されていて、そこに実際に訪れ、見て、聴いて、体験して気づいたことや発見したことを入り口に、それぞれの探究学習に向かっていくのです。まず、事例1、2ではQスポットとして京都市で体験できる伝統文化プログラムの事例を紹介します。
【事例1】堤浅吉漆店 ~京都だからこそ伝えられてきた技~
漆精製の伝統の技にふれる
地下鉄四条駅近く、住宅街の一角にある1909(明治42)年創業の堤浅吉(つつみせんきち)漆店は、漆樹液から生漆(きうるし)を精製し、それをさらに加工して塗漆(ぬりうるし)として販売する漆メーカーです。プログラムは、漆についての講話、精製作業の見学、そして拭き漆体験となります。
講話によれば、樹齢10~15年のウルシの木一本から採れる漆の樹液はたったの200グラム。産地から集めた樹液を濾して生漆をつくり、それを攪拌機に入れて練りながら水分調整をおこなう。色漆はこれに顔料を加えて練り合わせるのですが、練り方しだいで漆のツヤが変わり、また季節によっても違ってくるので、漆を塗る職人さん個々の要望に応じてつくらなければならないそうです。
優れた職人による生漆の加工作業
自然から材をいただくモノづくり
作業現場には、漆を精製する機械が並び、塗漆を出荷先ごとに保存した樽がところ狭しと積まれていました。職人さんたちの作業は気を遣う細かなものが多く、熟練の技が必要なことがよくわかります。「工芸とは、自然から材をいただいてモノをつくること。そのことを通して自然に対する敬意が生まれる」という言葉は生徒たちにも響くはずです。
拭き漆は、お箸やお椀などの木地に漆を塗って拭き取ることを繰り返す作業。シンプルですが、木目を活かしたツヤのある漆器は、この作業によってつくられるのです。
見学の途中、生徒たちは、何気なく置かれている自転車やサーフボードに気づくことと思います。実は、これらにも漆が塗られているのです。漆は丈夫で硬く、塗った部分が傷つけば塗り直して補修できます。そのため、最近では循環可能な素材として注目されているそうです。伝統の技が、時流に対応しながら次の世代に受け継がれていく、まさにSDGsの好事例だといえるでしょう。
漆は、寺社建築や仏像の製作・補修などに欠かせない塗料・接着剤ですが、現在国内で利用されている漆の95%は中国産だといいます。寺社をはじめ多くの文化財が残る京都だからこそ伝えられてきた漆精製の技。ぜひ未来に残したいものです。
漆塗りの自自転車車
【事例2】松栄堂~「香」づくりの技と文化~
お寺の本堂に漂う香りを探る
京都をはじめ、日本各地のお寺を訪れてまず感じるのは、境内や本堂に漂う心地よい香りです。日本に「香(こう)」が伝えられたのは、仏教が日本に伝来した頃。仏教に関わる様々な儀礼に伴ってのことと考えられています。江戸時代、約300年前の創業時からその香づくりに携わってきた老舗が松栄堂です。
京都御所の南にある本店では、「香」として最もポピュラーな線香づくりの工程を見学することができます。香の香りに包まれながら2階にあがると、香木や乳香・桂皮といった香の原材料が展示されています。ほとんどは日本で産出されない貴重なものだそうですが、その種類の多さは驚くほど。これらを混ぜ合わせることで、今も新しい香りがつくられているとのことです。
線香の製造工程見学や香り体感
線香を製造している「香房」では、職人さんの作業を間近で見ることができます。原料を混ぜて練る混錬機。そこから蕎麦のように長く連なって出てくる油粘土状の線香のもとを一定の長さに切っていくのですが、この作業は熟練した技をもっていないとできないそうです。
それらの上下を切り揃え、3~5日間乾燥させた後、本数をそろえて包装します。細い線香を折らないよう丁寧に扱うには、昔ながらの手作業に頼るしかないとのこと。それぞれの作業に伝統の技が生きているのです。職人さんのすぐそばまで行って話を聴くこともできるので、キャリア教育としての効果も期待できるでしょう。
線香のもとを切りそろえる職人技
本店横の薫習館(くんじゅうかん)1階には「香りのさんぽ」という、いろいろな香りを体感できるスペースが設けられています。そこでまず目に入るのが、天井から吊り下げられた白い箱。これは「かおりBOX」といい、中に入るとこれまでに経験したことのない香りに出会えます。「香りの柱」では、ラッパ型の吹き出し口から匂ってくる香の原材料そのものの香りを体感することができるのですが、麝香(じゃこう)など嗅ぐには少し勇気がいるものもあります。
松栄堂では、伝統の技とともに自然の恵みを受けて育まれてきた香の文化にふれることができます。ここでの体験を通して、自然への敬意が生まれてくる背景に目を向けてもらえたらと思います。
如何でしたか?
修学旅行の内容(見学場所と言えば神社仏閣がメイン)はこの数十年変わってない気がします。
40年以上前の記憶にある修学旅行と現在の修学旅行の内容に差異はない気がします!
必要に迫られると知恵を絞る事が出来るという見本かな?
理由はどうあれ、とても学びに繋がる内容が盛り込まれていると感じました。
民泊事業者(宿泊業者)にも考えるべき点がありますね。
行政だけの問題ではなく当事者意識をもって考えていかなければいけない問題だと思います。
明日も引き続きお伝えします。
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