修学旅行と民泊【民泊 運営代行 北海道】
2024/12/13
2023年度の中学校・高校の修学旅行、「学びの旅」に向けた多様化、費用高騰への対応などを識者が徹底分析
コロナ収束も海外修学旅行の戻りは鈍い
2023年度の修学旅行の実施率をみると、中学校は全体の98.7%、高校は全体の98.3%となっています。新型コロナの影響をまったく受けていない2018年度は、それぞれ98.6%、97.7%でしたので、実施状況はコロナ禍前に完全に戻ったといえるでしょう。しかし、高校の国内修学旅行と海外修学旅行の実施率を見ると、修学旅行を実施した学校のうち国内は95.7%、海外は4.3%となっていて、2018年度の86.0%、14.0%と比べると海外修学旅行の戻りの鈍いことがわかります。
これは、コロナ禍の最中に旅行先を海外から国内に変更して実施した学校が、昨年度も引き続き国内で実施していることによるものと考えられます。その理由としては、昨年度の修学旅行の旅行先が1年半から2年前のコロナ禍の時期に決められていたこと、さらに円安や航空運賃・宿泊費などの値上がりで旅行費用全体が高騰していることなどがあげられます。
海外修学旅行の訪問国・地域では、コロナ禍前には毎年度トップを占めていた台湾がオーストラリアにその席を譲ったことが注目されます。台湾は、日本からの距離も近く、旅行費用もあまりかからないことから公立高校が多く旅行先としていました。一方、オーストラリアを旅行先としていたのは主として私立高校でした。このことから、とくに公立高校での海外修学旅行の実施が難しくなっている現況が窺われます。
しかし、修学旅行に異文化体験や英語学習を取り入れたいという高校は多く、海外修学旅行の実施を困難にしている円安や物価高といった現状が、早期に改まることを期待したいと思います。
海外旅行はオーストラリアがトップに
旅行先の推移と増加する修学旅行の費用
学校が今後の修学旅行に取り入れたい体験活動とは
このように修学旅行を取り巻く環境が大きく変化しているなか、これからの修学旅行はどうなっていくのでしょうか。
学校が、校外での行事でもっとも重視しなければならないのは生徒の安全・安心の確保です。コロナ禍は収束しましたが、感染症対策はこれからも継続して行っていかなければなりません。また、食物などのアレルギー、地震や豪雨をはじめ多発する自然災害、中学校の修学旅行が盛んに実施される5、6月には熱中症、といったように修学旅行中のリスクは高まっています。
旅行費用の高騰に加えこのようなリスクを背負いながら実施される修学旅行であるなら、それに見合うだけの教育効果があがるものでなくてはなりません。学校が、現行の学習指導要領に示された「探究的な学習」と修学旅行の体験活動とをつなげようという動きをみせているのは当然のことと思います。
そこで、中学・高校が今後の修学旅行に取り入れたい体験活動を見てみると、中学・高校ともに「平和教育・平和学習」が上位になっています。これは、教科の学習では十分にカバーすることができない「戦争と平和」の問題について、生徒たちが自分ごととして学び・考えるうえで、戦争遺跡やそれに関する資料館などがある現地を訪れ、現地の人々と対話・交流することを学校が重視していることの表れであると考えられます。
SDGs学習も「探究的な学習」の探究課題として多くの学校で取り組まれています。平和学習もその一つといえますが、それ以外にも「住み続けられるまちづくりを」や「気候変動に具体的な対策を」につながる防災・減災学習、「海の豊かさを守ろう」「陸の豊かさも守ろう」につながる農山漁村体験など、学校は、これまで以上に旅行先での様々な体験を通して「学ぶこと」を中心に据えた修学旅行を考えていることがわかります。
「学ぶこと」に重点を置いた修学旅行であるなら、多人数で、しかも短時間でおこなうような体験活動では学校が考える学習の成果を十分に得ることはできません。したがって、これからはテーマ別や班別など少人数のグループが分散しておこなう、「ほんもの」に近い体験ができる「学び」のプログラムが受入地や施設に求められていくのではないでしょうか。
ただし、修学旅行のすべての行程を、ガチガチの「学び」のプログラムだけで固めてしまうと、かえって生徒たちの意欲は低下し、学習効果は薄れてしまいます。修学旅行に、アクティビティやスポーツ体験など生徒にとって楽しい体験活動を組み込むのは、それを踏まえてのことでもあると思います。ただし、このような体験活動も単なる「レクリエーション」ではなく、仲間同士の協力の在り方やチームビルディングといった「学び」の要素も、学校としては期待しているのではないでしょうか。
こうした動きの中、民泊事業はどういった働きかけが出来るのか?
個人的に現状調査と考察してみました。
修学旅行向け民泊プログラム例
修学旅行における民泊は、単なる宿泊だけでなく、地域の人々との交流や文化体験を通じて、生徒たちの学びを深める貴重な機会となります。ここでは、様々なタイプの民泊プログラムの例をいくつかご紹介します。
1. 農村体験型
- 農業体験: 田植え、稲刈り、野菜収穫など、地域の農業に実際に触れる体験。
- 食育: 地元の食材を使った料理教室や、収穫した野菜を使った食事。
- 自然体験: 山菜採り、川遊びなど、地域の自然の中で過ごす時間。
2. 文化体験型
- 伝統工芸体験: 陶芸、染物、竹細工など、地域の伝統工芸を体験。
- 祭り体験: 地域の祭りへの参加や、伝統芸能の鑑賞。
- 歴史体験: 古民家での暮らし体験や、歴史的な建造物の見学。
3. 語学交流型
- ホームステイ: 現地の家庭に滞在し、日常生活を共にする。
- 語学レッスン: 地元のボランティアや教師による語学レッスン。
- 文化交流会: 地元の学生との交流会や、プレゼンテーション。
4. 社会貢献型
- ボランティア活動: 地域の清掃活動や、福祉施設の訪問。
- 地域課題解決: 地域の課題について学び、解決策を考える。
プログラム例:
- 地域の歴史を学ぶ: 古民家での宿泊、地元の歴史家による講話、歴史的な建造物の見学
- 伝統工芸に触れる: 陶芸体験、染物体験、地元の職人によるデモンストレーション
- 農業体験と食育: 田植え体験、収穫体験、地元食材を使った料理教室
- 自然の中で過ごす: 川遊び、キャンプ、地元の自然観察
- 地域の人々と交流: ホームステイ、地域住民との夕食会、地元の祭りへの参加
プログラム作成のポイント
- 生徒の興味関心: 生徒たちの興味関心に合わせたプログラムを選ぶことが大切です。
- 地域の特色: その地域ならではの体験ができるようなプログラムを企画しましょう。
- 安全面: 事前の安全確認や、万が一の際の対応策をしっかりと立てておくことが重要です。
- 学習との連携: 学校での学習内容と関連づけることで、より深い学びにつながります。
民泊のメリット
- 地域住民との交流: 生徒たちは、地域の人々との交流を通して、異文化理解を深めることができます。
- 自立心の育成: 家庭での生活を通して、自立心や協調性を養うことができます。
- 語学力の向上: 現地の言葉に触れる機会が増え、語学学習のモチベーション向上につながります。
- 深い地域理解: 観光地だけでは分からない、地域の人々の暮らしや歴史、自然などを体験できます。
民泊のデメリット
- 安全面: 事前の調査や受け入れ家庭との連携が不可欠です。
- 費用: 民泊の費用は、ホテルなどに比べて高くなる場合があります。
- 受け入れ体制: 受け入れ家庭の確保や研修が課題となります。
まとめ
修学旅行における民泊は、生徒たちの成長を促す上で大きな可能性を秘めています。地域との連携を深め、生徒たちの学びを最大限に引き出すようなプログラムを企画することが大切です。
いかがでしたか?
以前、京都の取り組みをご紹介しましたが、北海道意にもたくさんの学ぶべき歴史的遺産が残されていますので活用してほしいですね!
居住型民泊と無人型民泊という問題はありますが、民泊業界全体としては明日を担う若者の学びの場を提供すると云う事は、インバウンド相手の事業以外にもがっちりと取り組んでいくべき課題だと感じます。
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弊社はニセコでの宿泊施設の運営経験をいかし札幌、小樽、稚内など
北海道全域で民泊運営代行/管理のサービスを提供しております。
宅建業も行なっておりますので、購入、売却等のサポートも可能
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