北海道観光機構は、道内の観光地の宿泊施設や飲食店などで道民向けに割安な料金を設定する「道民割引」の導入を目指し、会員企業や団体に協力の呼びかけを始めたことを明らかにしました。

 

インバウンド需要の回復や物価上昇を受けて宿泊代や飲食代が高騰する中、道民の観光需要を下支えするねらいで、事実上の「二重価格」が浸透するか注目されます。

これは北海道観光機構の小金澤健司会長が23日行った記者会見で明らかにしました。


それによりますと北海道観光機構は道内の観光地の宿泊施設や飲食店などで道民向けに割安な料金を設定する「道民割引」の導入を目指し、会員企業や団体に協力の呼びかけを順次、始めているということです。


割引率は10%以上としていて、早ければ来月以降、呼びかけに応じる形で導入が始まる見通しだとしています。


インバウンド需要の回復や物価上昇を受けてニセコエリアなど一部の観光地で宿泊代や飲食代が高騰する中、道内の宿泊客のおよそ半数を占める道民の観光需要を下支えするねらいですが、道内の観光客とそれ以外の観光客との間で料金に差をつける事実上の「二重価格」が浸透するか注目されます。


小金澤会長は「海外から見ると北海道はまだ安く、人手の確保のためにも単価を上げる必要があるが、道民には従来どおりの価格で楽しんでほしい。協力してくれる施設のプロモーションを機構として進めたい」と述べました。