日高山脈襟裳十勝国立公園【民泊 運営代行 北海道】
2024/07/22
【日高山脈襟裳十勝国立公園】
植物・動物・生態系
本国立公園は海岸から内陸にまで及び、大きな標高差と南北方向に長いことから、多様な環境を有し、生物多様性に富んでいます。主稜線には高山植生が発達し、特にカール地形周辺では多種多様な高山植物からなるお花畑が広がっています。
山の成り立ちが古いことや、特異な地形や地質が影響し、ヒダカゲンゲ、ヒダカキンバイソウなど、他山系とは異なった高山植物相が見られます。主稜線からは少し外れますが、アポイ岳(標高 810m)にはヒダカソウやエゾコウゾリナのほか、アポイの名を冠する固有種や希少な隔離分布種などが数多く分布します。
山麓には広大な自然林が広がり、落葉広葉樹と北方系の針葉樹が混交する森林が卓越しています。北部の沙流川流域にはエゾマツやトドマツを主体とする亜寒帯性の針葉樹林が広がっており、その源流部は「沙流川源流原始林」として、国の天然記念物に指定されています。
また、西側には道内ではやや珍しいミツデカエデやアカシデなどを含む冷温帯性の落葉広葉樹林が見られるほか、アポイ岳周辺のかんらん岩地帯にはキタゴヨウ(ゴヨウマツ)とアカエゾマツの森が広がっています。
山麓部には、日高地方の固有種ヒダカミツバツツジが生育しています。河川の上流の岩場にはヤシャゼンマイ、エゾトウウチソウ、ソラチコザクラ、リシリシノブなどの特色ある植物が生育し、下流の河畔にはケショウヤナギの群生も見られます。また、南部の海岸断崖には、ヒダカミセバヤに加え、北方系のコハマギクやチシマキンバイ、温帯系のキキョウなどの希少な植物が混生します。
アポイクワガタ
ヒダカソウ
沙流川源流部の針葉樹林(沙流川源流原始林)
動物相も多様で、山麓部を中心にヒグマ、エゾシカなどの大型哺乳類が多数生息します。
氷河期の遺存種といわれるエゾナキウサギも分布し、日高山脈の南部では、低標高にも生息が確認されています。襟裳岬付近の海岸には、豊かな海を象徴するように、ゼニガタアザラシなどの海生哺乳類が生息しています。
また、森林地帯には自然度の高い森林や河川があるため、生態系の上位種であるシマフクロウやクマタカなども生息しています。そのほか、国内ではアポイ岳にのみ生息するヒメチャマダラセセリ、陸産貝類の固有種アポイマイマイ、甲虫類の希少種チビゴミムシ類などが生息しています。
ゼニガタアザラシ
ヒメチャマダラセセリ
地形・地質・景観
日高山脈は、新第三紀以降に大陸プレート同士の衝突によって形成されました。
衝突の際、東側のプレートの地殻がめくれ上がるように突き上げられ、本来は地下深くにある地質断面が連続的に地表に現れています。このような場所は世界的に見ても珍しく、アポイ岳周辺には、地球深部の情報を持っている、風化していない新鮮なかんらん岩が見られます。
また、日高山脈の稜線部には、カール(圏谷)、ホルン(氷食尖峰)、アレート(鋸歯状山稜)などの氷河に削られてできた地形が見られ、切り立った山岳景観を呈しています。山麓部には、多数の河川により発達した広大な河成段丘や扇状地が形成され、山脈の東側は段丘化した開析扇状地が、日本でも有数の広さを誇る十勝平野に続いています。
南北およそ140km にも連なる雄大な日高山脈は、地域の人々の原風景であるとともに、容易には人を近づけない、奥深く、険しい山岳地帯となっています。
七つ沼カールと幌尻岳
十勝平野の上空から日高山脈を望む
砂礫地の多い歴舟川
岩礁が連なる襟裳岬
文化
- アイヌ文化との関わり -
日高山脈の山麓には、江戸時代に和人が入植する以前から各地にアイヌの人々が住んでいました。
とりわけ、沙流川の中流域にある二風谷地区は、北海道内のアイヌ民族にとって重要な生活文化の中心地の一つです。また、アイヌの人々にとって、霊峰ポロシリ(幌尻岳)をはじめとする日高山脈や襟裳岬は、祈りや崇拝などの対象として重要な場所となってきました。
幌尻岳を源流とする沙流川は、日高山脈と太平洋を結ぶ日高地方最大の河川で、アイヌの人々と日高山脈をつなぎ、恵みをもたらしてきました。また、日高南部のアポイ岳やエンルム岬などの奇岩は、民話や伝説の題材になっています
。
- 海の恵み、コンブ漁 -
日高山脈の恵みを生かし、豊かな森の産物である樹木に感謝を捧げ、樹木の魂をまつる「樹魂まつり」が行われています。また、沿岸の岩礁帯にはこの地方特産のミツイシコンブ(ヒダカコンブ)が豊富に生育することからコンブ漁やウニ漁が盛んで、その漁労風景は夏の風物詩にもなっています。
二風谷地区のコタン(アイヌの村)
コンブ干しの様子
取り組み
- アポイ岳における保全活動 -
日高山脈における代表的な環境保全の取り組みとして、アポイ岳における高山植物保全が挙げられます。希少種の宝庫であるアポイ岳では、1990 年代後半に起きた大量盗掘事件を契機に、地元に保護団体が結成され、高山植物の盗掘防止パトロールや登山者に対するマナーの啓発などが継続して行われてきました。
地元の様似町も、研究者の協力を得てアポイ岳環境科学委員会を設立し、アポイ岳の保全活動を支援する目的で寄付金制度を設けるなどして、アポイ岳の高山植物群落の再生事業に取り組んできました。
土地管理者である北海道も、固有種の高山植物・ヒダカソウを保護するため、条例によるアポイ岳地区と幌満岳地区に「ヒダカソウ生育地保護区」を設定し、立入制限などを行っています。
また、文化庁は、アポイ岳の高山植物群落を国の文化財として特別天然記念物に、幌満岳のゴヨウマツ自生地は天然記念物にそれぞれ指定しており、様似町とともに関係機関が連携して取り組んでいます。
植生保護のためのロープ柵設置
高山植物再生のためのハイマツの試験伐採
以前も話題にしましたが、北海道の自然は奥が深いですね!
こんな素敵な北海道に居住し生活している事を感謝しなければと感じさせられます。
こんな観光資源が豊富で魅力満載の北海道で民泊がこれからまだまだ発展して行くのは、当然想像できると思います。
民泊にも中古戸建・アパートの1室から別荘・高級ヴィラなど、バリエーションは数々あります。
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北海道全域で民泊運営代行/管理のサービスを提供しております。
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